街や道端、河川や山林にゴミが散乱している風景を見て心地よく感じる人は珍しいですよね。
かといって、積極的にゴミ拾いをしていくにも気力が必要だし、なんだか犠牲になっているような・・・、「自分だけがゴミを拾っても、結局何も変わらないんじゃないか」という気持ちにすらなりませんか?
ところが今回の記事は、そんな心配があっという間に吹き飛んで、思わずゴミ拾いがしたくなる【ワクワクするゴミ拾い】についてご紹介します。
これは持続可能な地球環境を美しくサポートしつつ、自身の心と体をも美しく健康的にしてくれる新しいライフスタイルです。
Contents
ゴミ拾いが世界も自分もスマートに
「プロッギング」という新しい言葉を知っていますか?
これは北欧・スウェーデンから広まった新しい環境活動を指す言葉で、なんと「ジョギングしながらゴミ拾い」をしていきます。
ジョギング中にゴミを拾うことを「プロッギング(PLOGGING)」、プロッギング活動を目的としたスウェーデンの団体を「プロッガ(PLOGGA)」といいます。
ジョギングだけでなく、ウォーキング、スケートボード、サイクリング、水泳中などのゴミ拾い等も同様にプロッギングと呼ばれていいます。
そんなプロッギングが一体なぜ、環境ばかりかあなたの心と体まで美しくしてくれるのか。その理由をさっそく見ていきましょう。
理由1.健康と運動
適度な運動による健康への恩恵は絶大です。
運動の効果ってやっぱりもの凄いんですよね。
毎朝もしくは就寝前にヨガを10分だけ取り入れたり、食後に軽くウォーキングをしたり・・・日常生活にささいな運動を取り入れてみるだけで、なんだか人生が上向きになっていくような気がしてきませんか?
実際、適度な運動は心身の活性化を促し、うつ病・肥満・癌への対抗手段としてよく知られています。
デスクワークの多い現代社会ではどうしても運動不足になりがちですが、いざ運動を始めよう!と思っても、結構おっくうな事もありますよね・・・。
ゴミを拾うだけだと犠牲になった気がするし、ただ運動をするだけだとモチベーションが上がらない・・・。
しかし、そんなお悩みをスパッと解決するのがプロッギングです!
プロッギングであれば「地球を守る為に運動ができる」のです。
健康維持や美容のために運動しているつもりが、アレ?地球まで美しくしちゃってた!?とでも言うように、爽やかに偉業を達成できるようになります。
理由2.魚よりも多いプラスチック
プラスチック製品ってとっても便利ですよね。
ペットボトルも、ストローも、レジ袋も、コンビニで買うコーヒーのフタも・・・。
生活の中の様々なシーンに必ず登場しますし、すっかり人々のくらしに欠かせない存在になっています。
しかし、陸地のプラスチックは、海に行き着きます。
現在の速度でプラスチックの使用を続けると2050年までに世界の海は魚よりも多くのプラスチックで埋め尽くされてしまうということが、エレンマッカーサー財団の調査により明らかにされています。
日本ではレジ袋を有料化するなどの対策をしていますが、実際これは根本的な解決に繋がっておらず、プラスチック問題に対する意識と取り組みは現状、相当に低いレベルだと言わざるを得ません。
中国では既にプラスチックの使用を全面禁止にしたそうです。
日本には中国のことを非難するような風潮が確かにあったかもしれないけど、エコに関して中国から学べることが大いにあると感じる今日この頃です。
文化も中国からの輸入って数え切れないほどあるしね。
ま、でもまずは自分からアクション。#サスティナブル #SDGs #オーガニック # https://t.co/uqSDniquNc— 宗 純平 @宗自然農園 (@sonaturalfarm) January 27, 2020
プラスチック製品は今後、植物性の素材での代替えが研究されていきます。
今後、実用化に向けてさらに研究が進んでいけばこの問題の解決に一歩、乗り出したといえるでしょう。
発送終わったら打合せ。
竹のプラスチック化の打合せだよ🎋
100%植物性の生分解性プラスチックを作る工場が熊本に出来るのですが、そこが動き出せば世界中のプラスチック問題は解決し、石油産業は衰退に向かうと思われます。どんな植物からもプラスチックが出来るの、100%植物プラ。
— 園田みつよし (@asobinokuni) January 30, 2020
しかし、すでに捨てられてしまったプラスチックについては私たちが拾っていかなければなりません。
無残に捨てられたプラスチックごみをプロッギングによって拾っていくことで、海は少しずつ、美しい姿を取り戻していくでしょう。
理由3.野生動物を救う
プロッギングによるゴミ拾いは野生動物たちを救うことに繋がります。
現在、気候変動により、特定の種類の野生動物たちは大量絶滅へと向かっていることを世界の科学者たちは警告しています。
例えばウミガメはクラゲとビニール袋を見分けることができないため、プラスチックがくっついて死んでしまいます。
例えば、鳥やイルカは釣り糸、網などの廃棄物に巻き込まれて窒息してしまいます。
以下の動画にはショッキングな映像が含まれますので、閲覧注意にてお願いいたします。
運動に対するモチベーションの維持が困難な場合は、あなたのプロッギングが野生動物たちの生命を救っている事実を思い出してみることをおすすめします。
理由4.税金コストの削減
2019年、ごみ処理の年間コストは日本で約2兆円と見積もられました。
この金額の約半分はフードロス(食べ残し)の処理に必要なもののようで、処理に必要な金額のおよそ半分は私たちの税金によって賄われています。
生活に困っている人々の救済や生活保障に充てるための税金など、他に重要な税金の使い道はたくさんありますよね。
ゴミは回収するのにもコストがかかり、ゴミは新たなゴミを生むのです。
ゴミの捨て方や資源の使い道をよくよく考え、ゴミが生み出す問題点を世に周知するためにもプロッギングは有効な手段になります。
フードロスの問題に家庭で取り組むには家庭菜園が一番効果的だと私は思います。
食料を自分で生産できれば無駄は無いし、余った生ゴミはコンポストで堆肥にすれば、その栄養分でまた野菜が生産できます。
最近はベランダ菜園やマンションの屋上を利用した家庭菜園も流行しているようですし、フードロスの問題には少しずつ明るい兆しが見えてきていますね。
理由5.治安の向上
意外に感じるかもしれませんが、プロッギングには地域のセキュリティの向上に役立つ側面もあります。
これは、あるエリアがきれいになると、その場所を汚すことに気が引けるようになる心理が影響しているようです。
例えば、世界一清潔な都市といわれているシンガポールは非常に治安が良いことでも知られています。また、ドバイは清潔で近未来的でゴージャスな都市だというイメージです。
人々は地域環境が清潔になるにつれ、より社会的になり、犯罪は現象していきます。
このことは「割れ窓理論」によって証明されています。
あなたのプロッギングは地域の犯罪防止にも繋がっているのですね。
まとめると
- エクササイズをしながらゴミ拾いをする「プロッギング」という活動がある
- プロッギングはあなたの心と体、そして地球を美しくできる
- プロッギングによるゴミ拾いは野生動物を救う
- プロッギングは税金コストの削減にも役に立てる
- さらに地域の治安向上までできてしまう
こうして見てみると、プロッギングは楽しくエクササイズ感覚で体を鍛え、さらに地球環境まで守れてしまう最高の生活習慣と言えるのではないでしょうか?
人は人の役に立つことで幸福度が増すという有名なお話があります。
食後の軽い運動に、スポーツの練習中に、通勤途中や仕事中にも。
プロッキングには決まったカタチはありません。
いつでもどこでも、あなたのペースでプロッキングを継続してみてはいかがでしょうか?
個人で実践できる環境のための活動には様々なものがあります。
こちらの記事では個人でできる環境活動についてまとめていますので、よろしけばご一読ください。
あなたの心と行動は必ず伝播していきます。
今日も宇宙が平和でありますように。