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こんにちは!宗自然農園(@sonaturalfarm)です。
皆さま楽しい農ライフを過ごされていますか?

 

私たちの農園は今年に入って特別にやる事満載で日々作業に追われております・・・!
今年は特に夏の干ばつがひどくて、弱ってしまったみかん達のケアが超重要なんです。

 

もちろん、手っ取り早く樹勢を回復させるためには化成肥料を施肥した上で農薬散布が一番なんでしょう。

 

でも、私たちの農園にはこれまで一切の農薬・肥料・除草剤の類を投入しておりません。
樹勢を回復させるのにもつぶさに木々の状態をようく観察して、木々の氣持ちになってケアをしていく必要があります。ここが無農薬栽培は難しいと云われる所以であり、私たちも日夜頭を悩ませている点ではあるのですが・・・。

 

初志貫徹。あなたや他のお客様への品質の保証のためにも、自然界のより良い循環のためにも、私たちはこれからもこのスタイルを初志貫徹していきます!

 

今日はそんな私たちの農園のリアルな問題点と、それに対応する経営戦略を公開します。

 

自然栽培のみかんが抱える経営的な問題点

とにかく手間がかかる

まず手間がかかります。想像通り。いや、かなり想像以上です(笑)
家庭菜園で少しだけ野菜やフルーツを育ててみようと思うのと、営農活動だけで家族を養っていこうと思うのとでは大変さの次元がワンランク違ってきます。

 

  • 除草剤を散布しないため農閑期中はひたすらに草刈りの毎日。梅雨を過ぎると2週間でジャングルです。
  • 肥料を施肥しないため樹勢が弱ってくると、きめ細かな剪定を施す必要があります。
  • 農薬を使用しないためテッポウムシ(カミキリムシ)が樹体を食い荒らす前に幼虫を見つけ出し捕殺せねばなりません。

ざっと挙げただけでも上記のような項目が考えられますが、これらを樹木何百本にも渡り対応していく必要があります。とにかくヒマがないんですね。

 

収穫量は慣行栽培の25%~50%程度

上記のような手間に加えて、自然栽培の場合は基本的にその農地本来が持つ力を引き出し、あくまで自然な環境に近づけるようにして栽培管理を行っていくため、無理な豊作は望めません。

慣行栽培のやり方で普通に施肥を行い、普通に農薬で防除しているみかんと比べて収穫量は本当にわずかなものです。普通の農家さんの約25%。どんなに良くてもせいぜい50%といったところでしょう。
数字にすると↓こんな感じです。

 

畑1反(10a)あたりの収穫量イメージ

自然栽培
1,000kg
慣行栽培
3,000kg

 

 

 

 

 

 

かなり厳しい数字ですね。
みかん畑10aあたり約1,000kg。
良くて1,500kgといったところが私たちの限界です。

私たちのみかん栽培のお師匠様の畑は長年の間に土の中の生態系が良い形で整ってきており、
今では約2,000kg収穫できるようになったそうです。それでも慣行栽培には収穫量では遠く及びません。

また、そこまで土が出来上がるまでにお師匠は10数年かかったそうです。
・・・なんとも気の遠い話ですね。

販売経路は自力でなんとかする必要がある

 

さらに言うと、なんとか上記の問題点を解決して美味しいみかん達が収穫できるようになった!
それでも、この可愛いみかん達は農協での取引ができません

厳密に言うと、仮にこうして育てた自然栽培みかんを農協と取引しても生活することすらままならないです。仮に農協と取引をした場合の収入目安は下図のようになります。

 

農協と取引した場合の収入目安(1kgあたり買取値150円として計上)

 

1haのみかん畑を経営している場合
1000kg×150円=150,000円
15万円×100a(1ha)=150万円
150万円-(出荷手数料)=???

 

・・・どうでしょう。年収にして150万円-(出荷手数料)。これ、年収ですよ。
農協の出荷手数料がどれぐらい引かれるのか分かりませんが仮に20%としたら更に絶望的な収入になります。

ちなみに1haのみかん畑を維持管理するのに自然栽培の場合でざっくり年間30万~50万円(人件費を省く)はかかります。いかに田舎暮らしでシンプルなミニマルライフを心がけている私たち夫婦でもとても生活できません。

 

楽しい農的ライフを継続するための解決方法

 

手間を省くための対策

 

手間のかかる作業は年間を通して多数ありますが、なんといっても一番負担がかかるのは山の草刈りです。

特に宗自然農園のみかん畑は後継者が居なくなってしまった耕作放棄地を再生して活用しておりますので、一筋縄ではいきません。

夏の間の草刈りの間に毎年5kgは痩せてます(苦笑)

 

金の蜜柑畑

山林に囲まれた立地にある金の蜜柑の畑

 

 

草刈りを(できるだけ)しないという戦略

 

ヘアリーベッチ

ヘアリーベッチの蜜を求める蜂

 

正確にはできるだけ草刈りの回数を減らすという事ですが、これには緑肥を活用します。

ヘアリーベッチというカラスノエンドウに似たマメ科の植物なんですが、彼らはなかなかの優れモノです。

秋に種をばら蒔き、冬を乗り越え、春が近づくと紫色の可愛らしい花が咲き誇り、その他の雑草の繁殖を防いでくれます。

 

さらに、マメ科植物のため彼らの根には根粒菌が宿り、空気中の窒素を土中に供給してくれます。
ちなみにこのはたらきを窒素固定といいます。

 

窒素固定をすることで肥料による窒素供給はほぼ不要になると考えられます。
近年では窒素肥料の与えすぎによる窒素過多の農作物による発がんの危険性が表沙汰になってきておりますますので、人にも自然にも優しい緑肥は嬉しい働きをもたらしてくれますね。

 

ちなみに、ヘアリーベッチは農地に限らずご自宅のお庭にも大活躍してくれますよ♪
我が家の庭にもヘアリーベッチの種を蒔いて草刈りの省エネ化に成功しています 🙂

 

宗自然農園では畑にも自宅にも雪印種苗のヘアリーベッチを使用しています。

農業資材 緑肥 種子 【 ヘアリーベッチ まめ助 ( 雪印種苗 ) 1kg 】土づくり 土壌改良におすすめの資材♪

更に草刈りをしないための戦略

 

ヘアリーベッチでは雑草抑制の追いつかない季節があります。
それはズバリ夏季(梅雨以降)です!

 

・・・いやいや、一番大変な時期とちゃいまっか。この時期に草を抑えてくれんでどおすんねん。

 

私たちはヘアリーベッチの様子を見て、初めはぶっちゃけこう思いました。

ただ、ヘアリーベッチにはアレロパシー効果といって、他の植物の生長を抑える物質(アレロケミカル)を放出する作用があるのです。

 

なので、長い目でよく見てみると、昔は荒れ狂う雑木林のようだった金の蜜柑畑に生えてくる雑草の種類が、年を追うごとに優しく繊細そうな雑草に変化してきているのが分かります。

 

ヘアリーベッチ
それは分かった。だけどどうしても今すぐ雑草を抑えたいエリアがあるんだ!!

 

 

・・・そんなとき!私たちはアレを使います。
緑肥界隈では一躍有名なスーパースター。

 

ナギナタガヤどん です。

 

ナギナタガヤはイネ科植物で30~40cm程の背丈になりますが、梅雨時期になると自然に倒伏し枯れ込んでいき、夏の間の雑草をびっしり抑えてくれます

 

広島の道法さんの剪定講習を受けられた方にはお馴染みのこの本にも紹介されていますが、私たちの農園のような急傾斜な土地であったり、パーゴラが組んである果樹園で草刈りがしづらい場所であったり、畑が遠方にあってなかなかマメに草刈りが出来ない場合などにかなり役に立ってくれるハズです。

 

マメ科ではないので根粒菌も寄生しないし、アレロパシー効果があるワケでもありませんが、枯れ込んでいった後のナギナタガヤは相当な物量になります。

つまり、良質な肥料分として畑に還元できるワケです。

 

しかも、一度繁殖させた後は種取りして増やすこともできます

 

まさに雑草抑制のスーパースター!これだけで年間の草刈りの労力はグッと楽になるハズです。
難点は・・・お値段もスーパースターなところです・・・。

 

【種 2kg】 雪印系 ナギナタガヤ 雑草抑制 果樹草生栽培用 [播種期:9~11月] 雪印種苗 米S代不

 

でも、それだけの価値はあると私は心底感じています。たくさん撒きたい場合は種取りして年々増やしていけばいいですしね。

 

少ない収穫量に対しての対策

 

足るを知ること

 

コレに尽きます。
いや、真面目な話、自然栽培をやってると植物そのものが本来生産できる力ってある程度決まってるんだなーって思うんですよ。

花を咲かせて受粉して、果実を成らせるって出産と同じですからね。無理させちゃいけない。

 

そりゃあ栄養たっぷりな化学肥料を大量に与えて過保護に太らせたみかんの木々からは沢山の子どもが生まれますが、病気にすごく弱いんです。だから農薬で守ってあげなきゃうまく育たない。
土中の微生物たちのバランスも壊れてしまい土自体が体調を崩してしまいます。

 

化学肥料を過剰に供給するとさっきも書きましたが窒素過多(発がん物質を多く含む作物になる)の危険性が出てくる。おまけに土の力も弱くなる。私にとってはあまり良い事が無いんです。

決して敢行農家様を否定しているつもりではありません。
人それぞれ世の中に対する使命や役割があり、大切なのは全体のバランスだと思っています。
どちらが正しいとか間違っているだとか主張することは無用だと考えた上で、あくまで私の実体験に基づく感想を記述しております。ご了承くださいませ。
では、自然栽培の収穫量は本当に少ないと言えるのか
私は先ほど自然栽培の収穫量は少ないと書きましたが、これは慣行栽培を基準に比較するから少なく感じるのではないかと考えるようになりました。
本来、みかんそのものがもつ生産力というのはコレぐらいが自然体なんではないかと。
自然栽培で育ったみかんの木々は病気に強く、果実は腐敗しづらく、果肉はジュワっと弾け、甘味があり、しっかりとした酸味もある。コレこそみかんの自然体なんじゃないかと思うようになりました。
むしろ毎年 1000kg/10a も果実を成らせてくれて、本当に有難う。お礼に一所懸命お世話するよ。という気持ちにさせてくれます。この心の成長こそが一番の収穫物なんじゃないだろうかとすら感じています。
まとめると、できたしこ(できただけ)の果実をありがたく扱っていくということですね。

味覚で勝負する

 

脱線してすみません。

今回のテーマは経営的にどうするか、という事でしたね。

話を元のレールに戻すと、量で勝てないなら質で勝負するべきです。

 

自然栽培の農産物は格別に美味しいんです。

実際、私は慣行栽培農家→有機栽培農家→自然栽培農家と様々な環境の畑を渡り歩いてきましたが、
味に関しては自然栽培の果樹や野菜が頭ひとつ抜けて美味しいです。

味覚に敏感な料理人の方や、特に小さなお子様などは割とスグに"違い"に気づきます。

 

例えば、人のたくさん集まる都市のマルシェなどで試食用の野菜や果樹を用意して食べてもらうと高確率で「美味しい!!」と好評価をいただくことができます。

 

ただ、最近はある種の流行なのか、自然栽培と放任栽培を一緒くたにされている生産者の方も増えてきているような・・・。

同じ生産者として少し残念ですが、消費者の方からは長い目で見るとその農園が本物かどうかの判断はつくと思います。

私たちは本物のクオリティーを強く意識して日々精進しております。

販路についての戦術

一番の課題ですね。
良いものをつくっても売れるとは限らない。
良いものをつくり続けるためにはそのための資本を確保する必要がある。

 

実に悩ましい問題です。
開園から丸3年経った今でも、未だに悩み続けています。

 

  • 価格設定
  • ネット・メディアへの露出
  • SNSの活用

戦略としては上記のような事を考え続けていく必要があるのですが、なにぶん夫婦共にアピール下手な性格をしているもので。

どれもこれもかなり自信がないものばかりでツライです(笑)

 

一応、当農園の現状としては

 

  • 価格設定

 

翌年の営農に差し支えが出ない(無理をしない)ことを注意した上で、『この人に食べてもらいたいお客様』に求めてもらえるよう意識した価格設定を心がける。

 

  • ネット・メディアへの露出

 

このブログを中心に情報発信をし続けていく。
農園の宣伝にもなるし、『もっと人々に楽しい農あるくらしを実践してもらいたい』という大目的を達成させるきっかけにもなる。
現時点ではRKKラジオへの出演、11月に福岡・ヴィーガンフェス、東京・青山ファーマーズマーケットへの出店などを予定しております。

 

  • SNSの活用

 

まだまだ活用できていない。
FaceBookページは作成したし、Instagram・Twitterもアカウントを作成したがほとんどノータッチ。
なんだかSNS自体が苦手で、分かっちゃいるけど触らない日々(笑)

でも、そろそろちゃんと活用しなきゃと思っています。

まとめると

以上、現状の問題点と対策戦術でした。
こうして見ると販売力の強化が課題だということが改めて分かりました。

 

今後、SNSをいかに活用するがひとつの鍵となりそうです。
私たちと同じようにSNSが苦手な経営者の方、いらっしゃいますか?
苦手意識を克服するときがついに来たのかもしれませんね(笑)
お互いゆっくり頑張りましょう♪それではまた!! 😛

 

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